世界に通じるチカラを育てる
セルラスの青少年サマーキャンプは、当法人が目指す「世界に通じる人材育成環境」の一環として、2004年よりスタートしました。セルラス正会員を対象に「違いは大切な宝物」をメインテーマにした、青少年育成プログラムです。
毎年、各国の留学生リーダーと、セルラス全体の中高校生メンバーから選ばれたJr.リーダーが中心になって、小学3年生から大学生までが縦割りのグループを作り、3泊4日の様々な活動を通して、「コミュニケーション能力」「多様性への対応能力」「自分で見つけて考える力」を育てる目的で行っています。
今年はJr.リーダーだけでなく、それ以外の中高生(=リートレ生 ※1)や小学高学年が自分の役割をしっかりと理解し、権限なきリーダーシップを発揮して、留学生リーダーやJr.リーダーを補佐し、グループをまとめるのに大いに活躍しました。
※1)今年度より、中学生以上のメンバーを、世界のリーダーを目指し、セルラスの活動の中心を担う世代として、リーダーズトレーニング生(通称・リートレ生(せい))と呼んでいます。
具体的なプログラムは?
★グループ活動
キャンプ中は、様々なプログラムに取り組みますが、メインとなるのはグループ内での活動です。メインテーマの他に今年のテーマについてもディスカッションをしたり、多言語での様々な活動を通して、新しいことばや人と出会ったり、年齢に関係なくお互いを尊重すること、人と向き合うこと、そして何より人間関係を通して新しい自分を発見します。そして自分はここで何ができるのか?と自らの役割をそれぞれが考えるきっかけとなっていきます。
また、グループ担当の留学生リーダーが準備してきた、「自分について、自分の夢について」のプレゼンテーションを聞くことは、子供たちにとって見た事のない世界への第1歩となります。
★シャッフルタイム
グループ活動の一環として、今年はグループメンバーを入れ替えるシャッフルタイムを行いました。少し慣れてきた自分のグループを離れ、また新しい人たちと出会うことは、子どもたちにとって緊張の連続です。しかし、新しい人と出会うことでさらに視野が広がり、また新たな自分を発見したり、元のグループに戻ってきた時に、周りの人の様々な良い部分に気が付いたりします。多くの「違い」にふれることは、これからの子どもたちが出会うであろう様々な違いを受け入れられる器を培っていきます。
★室内オリエンテーリング
(今年はあいにくの雨模様により、野外活動の予定が急遽室内オリエンテーリングに変更しました。)
宿舎内のあちこちに貼られたクイズを、グループごとに回って見つけ、それをみんなで相談し、答えを見つけていきます。誰か一人が答えればよいのではなく、全員で留学生リーダーの国の言葉で言ったり、表現しなければならないクイズばかり!グループがまとまって行動すること、そしてみんなで考えて表現することが、勝利の鍵です。
★世界のことばと遊びの広場
留学生リーダーがグループ内で話したこととはまた別に「自分について、自分の国について」のプレゼンテ―ションを、他のグループの子供たちにも発表する場です。
子供たちは、自分のグループの留学生リーダーだけではなく、他のグループの留学生リーダーの話も聞くことができます。
限られた時間の中で、次はどの国のリーダーの話を聞こうかと、子供たちはワクワクしながら各留学生リーダーのブースを回りました。
★グループ対抗ゲーム大会
毎年、キャンプスタッフが、今年のキャンプの課題として取り組んでいるセルラスストーリーにちなんだ楽しいゲームを考えて、グループ対抗で競います。たとえ負けても、仲間と共に悔しさを次の力へと転換していきます。グループの結束力も高まり、大いに盛り上がるプログラムの一つです。
★キャンプファイヤー
留学生とジュニアリーダーが中心となって、プログラムを進めていきます。
留学生リーダーの国の歌にみんなで振り付けをつけて歌って踊り、グループエールを披露して、結束力をアピールします。その後は燃え盛る炎を中心にグループ関係なく歌って踊ります。特技を披露するコーナーもあります。
キャンプファイヤーの締めくくりは、留学生リーダーから子供たちへのメッセージ。自分よりも広い世界を知っていて、夢を持っている彼らの言葉は、キャンプファイヤ―の炎のように子どもたちの心に未来への希望を照らします。
★ロールプレイハーフマラソン&マルコ(Multilingual communication)タイム
毎年最終日に行われる最大イベントのロールプレイマラソンでしたが、今年はロールプレイの時間を少なくし、残り時間をマルコタイムとしました。
6~7人のロールプレイのグループを作り、1クール約20分間のロールプレイをして、残り10分をそのグループ内でペアを作りマルコを行います。それをメンバー変えながら3回行います。
各グループのリーダーには「言語くじ」というものが渡され、くじで引き当てた言語でロールプレイを行いました。中には「この言葉分からない~」と言っている子もいましたが、みんなで助け合い、ジェスチャーなどを交えたりして精一杯取り組みました。わからない、出来ないことはたくさんあっても、それをどうしていったら良いのか、仲間と一緒に考え行動していく力が育っていることを感じたプログラムでした。
1対1でとにかくありったけの多言語で(日本語を除く)自分の伝えたいことを話し、また、相手のことをわかろうとする中でコミュニケーションの力を培っていきます。
※マルコタイム -多言語コミュニケーション(Multilingual communication)の略
※2020年・2021年はコロナの影響により、オンラインで行いました。